転落・転倒
転落(てんらく)・転倒(てんとう)
はじめに
乳幼児の事故の中で多いもののひとつが転落です。
ベッドやソファ、抱っこひも、ベビーカー、階段、遊具、自転車のチャイルドシートなど、「少し目を離しただけ」の日常の身近な場所で起こります。
「泣いたけどすぐ泣き止んだ」
このようなケースでも、見た目では分からないケガが隠れていることもあります。
転落後の注意点と受診の目安を知っておくことが大切です。
こどもの転落・転倒とは
どんな事故?
高い所から落ちるだけでなく、
- ベッド・ソファからの落下
- 抱っこ中やベビーカーから滑り落ちる
- 階段や段差での転倒
- 遊具(すべり台・ジャングルジム)からの転落
- チャイルドシート付き自転車の横転
なども含まれます。
特に頭が重く、バランスが未熟な乳幼児では、頭部を強く打つリスクがあります。
転落・転倒後にみられる症状
すぐに出ることが多い症状
- 大きく泣く、ぐずる
- 頭や体を痛がる
- こぶやあざができる
注意が必要な症状
- ぼんやりして反応が鈍い
- 何度も吐く
- ぐったりして元気がない
- けいれんを起こした
- 意識がはっきりしない
- 歩き方や手足の動きがいつもと違う
※転落直後は元気でも、数時間〜翌日に症状が出ることがあります。
特に注意が必要なケース
- 頭を強く打った可能性がある
- 高い所(ベッド・階段・遊具など)からの転落
- 生後1歳未満
- 転落後に眠ってしまった
- 保護者が目撃していない転落
これらの場合は、早めの受診をおすすめします。
診断・評価について
転落の状況や症状を詳しく伺い、
必要に応じて
- 神経学的診察
- 画像検査(CTなど)
を検討します。
※検査の必要性は、お子さんの状態に応じて判断します。
おうちでの見守りポイント
受診後、または軽症と判断された場合でも、24~48時間程度は注意深く観察しましょう。
- 普段通り元気に遊べているか
- 食事・水分がとれているか
- 嘔吐やぐったりが出ていないか
- 眠り方がいつもと違わないか
気になる変化があれば、再度ご相談ください。
こんなときはすぐに受診・救急要請を
- 意識がもうろうとしている
- 繰り返し吐く
- けいれんを起こした
- ぐったりして反応が悪い
- 強い頭痛を訴える
- 明らかに様子がおかしい
夜間・休日でも、ためらわず受診してください。
転落を防ぐために(予防のポイント)
- ベッドやソファに一人で寝かせない、遊ばせない
- ベビーベッドの柵は必ず上げる
- おむつ替え中でも目を離さない
- 床に安全マットをしく、コーナーカバーをつける
- 階段や窓に安全柵を設置
- 窓の近くに足台になるものを置かない
- ひとりでベランダに出られないよう鍵をかける(柵を設置)
- 床につまずいたり滑ったりするようなものを置かない、片付ける
- お風呂場に転倒防止のマットをしく
- お風呂場を使わないときは、鍵をかけておくか水を抜いておく
- 抱っこ中は足元に注意
- 年齢に合った遊具を使用する
- 自転車のチャイルドシートに子供を乗せたまま離れない
- 自転車では必ずヘルメットを着用
※「まだそんなに動けない」と思っていた時期に起こることが多いため、早めの環境整備が重要です。
受診時にお持ちください
- 母子手帳
- マイナンバー・医療証
- 転落した状況が分かるメモ
(高さ・時間・泣いたかどうか など)
よくある質問(FAQ)
Q. 泣いたあとすぐ元気になりました。受診は必要?
A. 多くは問題ありませんが、頭を強く打っている場合は受診をおすすめします。
Q. 転落後に寝てしまっても大丈夫?
A. 眠気が強い、起こしても反応が悪い場合は受診してください。
Q. こぶがあるだけなら様子見でいい?
A. 元気で他の症状がなければ様子見可能なこともありますが、不安があればご相談ください。



