伝染性紅斑(りんご病)
伝染性紅斑
はじめに
伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)は、主に幼児〜学童期(5~9歳が最多)にみられるウィルス感染症で、両ほほがリンゴの様に赤くなる特徴的な発疹から「リンゴ病」とも呼ばれています。
発疹が出たときには元気なことも多く、
「もう治っている?」「受診は必要?」と迷われることがよくあります。
基本的には、軽い症状の病気ですが、病気の経過と注意点を知っておくことで、落ち着いて対応できます。
伝染性紅斑とは
| どんな病気? | ヒトパルボウィルスB19による感染症です。 多くの方が子どものうちに一度は感染すると考えられています。 |
| 感染経路 | 咳やくしゃみによる飛沫感染 手指などを介した接触感染 |
| 潜伏期間 | 約1〜2週間 |
よくある症状
発疹が出る7日~10日くらい前(この時期が最も感染力が高い)
- 微熱
- 鼻水、咳などのかぜ症状
- だるさ
発疹が出た後(感染力はほぼありません)
- 両ほほの赤い発疹(平手でたたかれたような境界鮮明な赤み)
- 腕や太ももに網目状・レース状の発赤疹
- 体幹には目立たないことも多い
- 軽いかゆみを伴うことがあります
※日光・入浴・運動で発疹が一時的に濃く見えることがあります。
※通常、発疹は1週間ほどで消えますが、長引いたり、一度消えた発疹がまた出現することもあります。
診断について
多くは発疹の特徴とこれまでの経過から診断します。
通常、特別な検査は必要ありません。
治療・ケア
特効薬はなく、対症療法が中心です。予防のワクチンもありません。
- かゆみがある場合の外用薬
- 必要に応じて抗ヒスタミン薬
ほとんどは数日〜1週間ほどで自然に軽快します。
おうちでできるケア
- 皮膚を清潔に保ち、保湿をしっかり行う
- かゆみがある場合は爪を短く整える
- 入浴は体調が良ければ可能
- 発疹が目立っても、元気であれば心配はいりません
登園・登校の目安
発疹が出ている時期は、基本的に登園・登校の制限はありません。
発疹が出る前のかぜ症状の時期にすでに感染力はピークを過ぎています。
※発熱や全身症状がある場合はお休みしましょう。
こんなときは受診を
- 発疹が強く、かゆみがつらい
- 発疹以外の症状(発熱・だるさ)が長引く
- 元気がなく、全身状態が悪い
- 貧血や免疫不全、慢性関節炎などの持病がある
- 妊娠中の方が感染の可能性がある場合
受診時にお持ちください
- 母子手帳
- マイナンバー・医療証
- お薬手帳
- 発疹の写真(経過が分かるもの)
よくある質問(FAQ)
Q. 発疹が出たら、もう人にうつらない?
A. はい。発疹が出る頃には、感染力はほとんどありません。
Qきょうだいや家族にうつりますか?
A. かぜ症状の時期には感染する可能性があります。完全に防ぐことは難しいですが、手洗いやマスクなど感染予防を心がけましょう。
Q. 大人がかかると重くなりますか?
A. 関節痛やだるさが強く出ることがあります。
Q. 妊娠中に感染するとどうなりますか?
A. これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染すると、まれに胎児に影響(流産、胎児水腫)が出る可能性があります。感染の可能性があれば、早めに産婦人科へご相談ください。周囲で流行している時は、風邪症状のある方との接触を避け、手洗い・うがい・マスクの着用などで感染を予防しましょう。
Q. リンゴ病は何度もかかる?
A. 基本的には一生に一度しかかかりません。一度消えた発疹が、数週間(~2、3か月)で、日光・運動・入浴・ストレスなどの刺激で一時的に再燃することがありますが、自然に軽快するので心配いりません。



