みずぼうそう(水痘)
はじめに
みずぼうそう(水痘)は、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症で、主に乳幼児〜学童期にみられます(ほとんどが9歳以下だが、大人が感染すると重症化しやすい)。
発熱とともに、**かゆみを伴う発疹(赤い斑点→丘疹→水ぶくれ)**が全身に広がるのが特徴です。感染力が非常に強いため、早めの診断と登園・登校の判断が重要になります。
よくある症状・経過
初期症状
どんな症状?
- 微熱〜38℃前後の発熱と同時に痒みを伴う紅斑・丘疹・水ぶくれが広がる
- だるさ、食欲低下
- かぜのような症状
※発疹が出る1日前後から、軽い全身症状がみられることがあります。
発疹が出る時期
| どこに出る? | 顔・頭皮・体幹(おなか、背中)から始まり、全身へ |
| 見た目・特徴 | 赤い発疹 → 水ぶくれ → かさぶた、という経過をとる。新しい発疹と、かさぶたが同時に混在する強いかゆみを伴う。 |
回復期
- すべての発疹がかさぶたになるまで約1週間前後
- かさぶたが自然に取れて回復
※かき壊すと、とびひや痕が残る原因になることがあります。
みずぼうそうの原因・うつり方
| 原因 | 水痘・帯状疱疹ウイルス |
| 感染経路 | 飛沫感染(咳・くしゃみ) 接触感染(水ぶくれの中の液体) 麻疹と同様、空気感染もあり、要注意です! |
| 潜伏期間 | 約2週間(10〜21日) |
※発疹が出る1〜2日前から、すべての発疹がかさぶたになるまで感染力があります。
治療
抗ウィルス薬の使用、対症療法を行います。
おうちでのケア
| 安静 | 発熱時は無理せず、ゆっくり過ごす |
| かゆみ対策 | 処方された外用薬・内服薬を使用 |
| 爪を短く | かき壊し防止 |
| 入浴 | 医師の指示に従い、基本的には入浴可(やさしく洗う) |
| 衣類 | 汗をかいたら着替え、清潔を保つ |
※自己判断で市販薬のみ使用し続けるのは避けましょう。
こんなときは早めに受診を
- 高熱が続く、ぐったりしている
- 発疹がじゅくじゅくして化膿している(とびひ疑い)
- 強い頭痛や嘔吐がある
- かゆみが強く、眠れない
- 乳児や基礎疾患がある場合
(水痘では、肺炎や脳炎、皮膚の重症感染症といった重症合併症もみられます。)
登園・登校の目安
すべての発疹がかさぶたになるまでは登園・登校を控えましょう。
※学校保健安全法で出席停止が定められています。園・学校の指示に従ってください。
予防について(ワクチン)
みずぼうそうはワクチンで予防できる感染症です。
(※ワクチン接種後でも、まれに軽症で発症することがあります。)
- 定期接種:1歳で2回接種(1回目+3カ月たったら追加接種)
- 接種により、発症予防や、重症化・合併症のリスクを下げることができます
- 手洗い・うがい・咳エチケットなどの飛沫予防策、接触予防策をしましょう
※水痘患者に接触した場合でも、72時間(3日)以内にワクチン接種をすれば、80-90%発症を予防でき、また、発症した場合でも症状の軽症化が期待できるとされています。
追加知識:「帯状疱疹」とは?
みずぼうそう(水痘)と帯状疱疹は、ともに水痘・帯状疱疹ウィルスが原因で起こります。水痘は、このウィルスにはじめて感染したときに起こる病気の姿です。水痘にかかって体の中で増えたウィルスは、治った後も体内から消えることなく、その人の神経細胞の中で静かに生き続けます。そして、その人が年をとったり、免疫力が下がった時に、再び皮膚に症状として出るのが帯状疱疹で、一般的には大人、高齢者の病気です。帯状疱疹後におこる神経痛は激しいことも多く、長引くため、かなりの苦痛を伴います。
※現在、帯状疱疹そのものや、後の神経痛を少しでも軽くするために、50歳以上の人が受けられる帯状疱疹ワクチンがあります。当院でも行っておりますので、ご希望の方は、お気軽にご相談ください。
受診時にお持ちください
- 母子手帳
- マイナンバー/医療証
- お薬手帳
- 発疹の経過が分かる写真(可能であれば)
よくある質問(FAQ)
Q. きょうだいにうつりますか?
A. 感染力が非常に強いため、同居家族にうつる可能性があります。ワクチン未接種の場合は特に注意が必要です。
Q. かさぶたは取ってもいいですか?
A. 無理に取らず、自然に取れるのを待ちましょう。痕が残る原因になります。
Q. ワクチンを打っていてもかかりますか?
A. かかることはありますが、多くは発疹や発熱が軽く、重症化しにくいとされています。
Q. 帯状疱疹はこどもにうつるの?
A. 水痘と帯状疱疹は同じウィルスが原因で起こります。帯状疱疹患者の水疱には、水痘・帯状疱疹ウィルスが含まれており、水痘ワクチン未接種者など免疫をもたない人が接触すると感染して水痘を発症することがあります。すべての水疱が痂皮化すれば周囲への感染力はなくなります。周囲への感染を防ぐために、発疹をおおい、触ったりひっかいたりしないようにし、手洗いをしっかりすることが大切です。



