こどもの湿疹
こどもの湿疹(乳児湿疹・おむつかぶれ・アトピー性皮膚炎)
はじめに
赤ちゃんの肌にブツブツ・カサカサを見つけると「アトピー?」と心配になりますが、生後まもなく〜数か月の皮膚トラブルの多くは乳児湿疹で、適切なスキンケアで改善しやすいものです。
皮膚が薄くバリア機能が未熟な時期は、わずかな刺激でも症状が出やすいので、焦らずにご相談ください。
とくに頭皮〜顔まわりに出やすい脂漏性湿疹は、生後1か月頃からみられ、多くは経過とともに軽快します。
よくある湿疹のタイプ
1) 脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)
| どこに出る? | 頭皮・眉・耳まわり・額など“皮脂の多い部位” |
| 見た目 | 黄色〜黄白色のふけ・かさぶた、赤み、ベタつき。 |
| なぜ起きる? | 皮脂分泌や皮膚のバリアの未熟さなどが関係します。 |
| ケア | ぬるま湯+低刺激の泡石けんでやさしく洗う →よくすすぐ→保湿。 かさぶたは無理に剥がさず、ふやかしてからオフ。 ※必要に応じて外用薬を併用します |
2) おむつかぶれ
| どこに出る? | おむつ部位全体(とくに股のしわ・会陰部) |
| 見た目 | 赤み・ヒリつき/しわの奥まで赤い/ 縁に小さなプツプツや膿疱が付く場合はカンジダ(かび)性を疑います。 |
| ケア | こすらず洗い流し、よく乾かし、ワセリンや亜鉛華で保護。頻回交換。 悪化やカンジダが疑われる所見があれば受診しましょう。 抗真菌外用など適切な治療を行います。 |
3) アトピー性皮膚炎
| どんな病気? | かゆみを伴う湿疹が慢性的に増悪・寛解を繰り返す疾患。 年齢で好発部位が変わり、左右対称に出やすいのが特徴です。 |
| 診断の考え方 | 乳児では2か月以上湿疹が続くなどの経過が重要。 (乳児湿疹との区別が難しい時期も) アレルギーの証明は診断の必須条件ではありません。 |
| ケア | ・スキンケア(洗浄・保湿) ・炎症コントロール(ステロイド/タクロリムスなどの適切な外用薬) 必要に応じて保湿薬・抗ヒスタミン薬・スキンケア指導を行います。 |
おうちでできる基本ケア
- 毎日やさしく洗う:ぬるま湯+低刺激の泡石けん。こすらず“手の腹”で洗う。
- しっかりすすぐ→水気を押さえる:タオルで“押し拭き”
- すぐ保湿:入浴後5分以内にワセリンや保湿剤を“ていねいに・たっぷり”
- 衣類:綿素材・タグは外す/肌側に縫い目がこないもの。洗剤は少なめ・すすぎ十分。
- よだれ・汗:濡れガーゼで押さえ→乾かす→保湿。
こんなときは早めに受診
- じゅくじゅく・出血・かさぶたが急に増えた
- 発熱やぐったりなど全身症状を伴う
- おむつ部位がしわの奥まで真っ赤/縁に小さなブツブツ(カンジダ疑い)
- 2週間ほどのスキンケアでも良くならない/再発を繰り返す
- かゆみで眠れない・機嫌が悪い、ひっかき傷が多い
上記の症状が見られなくても、気になる場合はお気軽にご相談ください。
受診時にお持ちください
- 母子手帳/マイナンバーまたは保険証/医療証
- お薬手帳(過去の外用歴・アレルギー歴)
- 気になるときの写真(入浴前や朝の状態が参考になります)
よくある質問(FAQ)
Q. 生後まもなくの湿疹でも受診すべきですか?
A. 軽症でもスキンケアのコツで良くなることが多い一方、感染症やアトピーが隠れることも。
迷ったらお早めにご相談ください。
Q. アトピーかどうかは何か月で分かる?
A. 乳児早期は鑑別が難しく、経過(慢性・反復)が診断の鍵です。必要に応じて段階的に評価します。
Q. 市販の保湿剤でもいい?
A. 基本はOKですが、症状が強い時は保湿+抗炎症外用が必要です。
独自判断で長期化させず、まずはご相談を。



