溶連菌感染症
溶連菌感染症
はじめに
溶連菌感染症は、主に幼児〜学童期のお子さんに多くみられる細菌感染症ですが、大人もかかって発症することがあります。
A 群溶血性連鎖球菌が原因で、いろいろな症状を引き起こすことが知られており、注意が必要な感染症です。
のどの強い痛みと発熱を特徴とする咽頭炎・扁桃炎など(上気道感染症)が多いですが、とびひ(皮膚感染症)の原因になることもあります。
適切に治療しないと再燃したり、心配な合併症(続発症)を起こすことがあるため、抗菌薬による治療が必要です。
よくある症状・経過
初期症状
どんな症状?
- 急な発熱(38℃以上)
- のどの強い痛み
- 頭痛
- 体に湿疹(細かい赤い斑点)がでる
- 腹痛・嘔吐(とくに小児)
※ふつうのかぜと違い、咳や鼻水は目立たないことが多いのが特徴です。
のど・皮膚の症状
| のど・口の所見 | のどが強く赤くなる。 白い膿(白苔)が付くことがある。 舌が赤くブツブツする「いちご舌」。 |
| 皮膚の症状 | 体や手足に細かい赤い発疹(猩紅熱) |
回復期
- 抗菌薬開始後、1〜2日で解熱することが多い
- のどの痛みも徐々に軽快
- 皮膚の発疹は数日〜1週間程度で改善(1〜2週間ほどして、手足の皮がむけることがあります。)
※ 治療開始後2~3日しても改善がえられない時は、受診してください。
溶連菌感染症の原因・うつり方
| 原因 | A群溶血性レンサ球菌 |
| 感染経路 | 飛沫感染(咳・くしゃみ・会話) 接触感染(唾液が付着した手や物) |
| 潜伏期間 | 約2〜5日(とびひでは7~10日) |
おうちでのケア
| 安静 | 発熱やのどの痛みが強い間は無理をしない |
| 水分補給 | のどが痛いため、少量ずつこまめに |
| 食事 | 刺激の少ない、やわらかいものを選ぶ |
| 服薬管理 | 抗菌薬は症状がよくなっても最後まで内服 ※自己判断で服薬を中断しない。 |
こんなときは、溶連菌をうたがって早めに受診を
- 高熱がでて、のどの痛みが強い
- 咳がほとんどないのに発熱・のど痛がある
- 腹痛・嘔吐を伴う
- 発疹が出てきた
登園・登校の目安
抗菌薬を開始して24時間以上経過し、解熱して全身状態が良好であれば、登園・登校が可能です。
※園・学校の指示がある場合は、それに従ってください。
合併症(続発症)について
頻度は少ないですが、治療が不十分だと、感染から遅れて(2~4週間後に)以下のような合併症を起こすことがあります。
- 急性糸球体腎炎(症状:まぶた・顔・手足のむくみ、尿が減る、コーラ色の尿(血尿)・尿が泡立つ(タンパク尿)など。多くは回復しますが、適切な治療・安静が必要。)
- リウマチ熱(症状:高熱、関節痛、胸痛など。重症化すると心臓の弁に障害を残すことがある。)
これらを防ぐためにも、抗菌薬を最後まで内服することが重要です。
※溶連菌感染後に、上記を疑う症状がでた場合は、すみやかに受診してください。
受診時にお持ちください
- 母子手帳
- マイナンバー/医療証
- お薬手帳
- 発熱や症状の経過が分かるメモ
よくある質問(FAQ)
Q. かぜとの違いは何ですか?
A. 咳や鼻水が少なく、急な高熱とのどの強い痛みが目立つのが特徴です。
Q. 抗菌薬を飲めばすぐ治りますか?
A. 熱は早く下がることが多いですが、途中でやめると再発や合併症の原因になります。必ず最後まで内服しましょう。
Q. きょうだいにうつりますか?
A. はい。感染力があるため、家庭内でもうつることがあります。手洗いや咳エチケットを心がけましょう。



